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kintoneの月額が
負担になってきたら

導入したときは安く感じたのに、気づけば月十数万になっている。 しかも実際に使っているのは限られた画面だけ―― そういう状態になっている企業向けの内容です。

先に書いておくと、kintoneはよくできたサービスです。 プログラミングなしで業務アプリが作れて、現場が自分で改善できる。 この思想自体は正しく、実際に成功している会社もたくさんあります。

ここで扱うのは「製品の良し悪し」ではなく、 コストが増える構造と、そうなったときの判断です。

なぜ、じわじわ高くなるのか

コストが膨らむ経路は、だいたい次の3つです。

1. ユーザー数課金

この手のサービスは使う人数に比例して費用が増えます。 導入時は数人で始めても、便利だと分かって全社に広げると、そのまま月額に跳ね返ります。

厄介なのは、「月に1回しか使わない人」も同じ単価という点です。 経理だけが日常的に使い、他の20人は月次の入力だけ、という状態でも人数分かかります。

2. プラグイン・連携ツールの積み上がり

標準機能で足りない部分を、プラグインや外部サービスで埋めていくうちに、 本体より周辺の合計額が大きくなることがあります。

帳票出力、複雑な計算、他システム連携、カレンダー表示。 ひとつひとつは小さくても、積み上がると本体と同額規模になります。

3. 作り込みの外注費

「ノーコードで自分たちで作れる」が売りですが、 実際には複雑な要件になるとカスタマイズが必要になり、 パートナー企業に依頼することになります。 この費用は月額とは別に発生します。

もうひとつの問題:作った人しか分からない

金額よりこちらの方が深刻なことがあります。

ノーコードで作れるということは、誰かが自己流で作れてしまうということです。 その人が異動・退職すると、なぜそう作られているのか誰にも分からないアプリが残ります。

設計書もコメントもなく、画面の設定を追うしかない状態は、 自前で開発したシステムより引き継ぎが難しいことすらあります。

判断の基準

「高い」と感じたときに取れる選択は3つです。順に検討してください。

選択肢こういう場合にやること
そのまま続ける 実際に価値が出ている。全社で日常的に使われている 何もしない。移行コストの方が高くつきます
使い方を整理する 使っていないアプリ・ユーザーが残っている 棚卸しして、不要なユーザーとプラグインを削る。これだけで月額が下がることがあります
内製化する 使う機能が固定化していて、当面変わる見込みがない 使っている機能だけを自前で作り直す

順番として、まず2番目(棚卸し)を試してください。 何も作らずに済むなら、それが一番安上がりです。 実際、使っていないユーザーアカウントが放置されているだけで、 月額が数万円下がるケースがあります。

内製化を検討するときの見極め

内製化が向くのは、使う機能が固まっている場合です。 毎月のように新しいアプリを作って試している段階なら、 柔軟に作れるサービスを使い続けた方がいいです。

逆に、「顧客管理と案件管理の2つしか使っていない」「もう2年、同じ使い方をしている」 という状態なら、その2つを作り直す方が合理的なことがあります。

コストの考え方

内製化は初期費用がかかり、月額はほぼゼロになります。 SaaSは初期が軽く、月額が続きます。 どこで逆転するかを計算してから決めるのが確実です。

トップページに、実際の金額を入れて損益分岐点を試算できるツールを置いています。 試算してみる →

内製化した場合に得られるもの

  • ユーザーが増えても費用が変わらない。人数課金がないため、全社に広げても月額は同じ
  • ソースコードが手元に残る。作った理由が記録として残り、引き継げる
  • データを自社で保有できる。エクスポートの制約を受けない
  • 必要な機能だけになる。使わない画面の管理コストが消える

デメリットも書いておきます。初期費用がかかること、 サポート窓口がなくなること、 要件が変わり続ける段階では向かないことです。

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